お祭りで使われるお囃子屋台の車輪を制作致しました。
今回私はデザイン・設計を担当させて頂きました。
御客様のご要望や悩み等聞いた上で、
もっとも手間と時間がかかる仕口連を選択致しました。
車輪の材料は全て木。
一般的な車輪制作では、大きな丸太を輪切りにして中を彫刻し成形するそうですが、
どこかにヒビが入ると亀裂が発生し、まるごと交換しなくてはなりません。
全く同じ丸太そして成形があれば話は別ですが、万が一お祭り当日に割れてしまっては中にいる人間もケガをする恐れがありますので、今回は少々お時間を頂き
I字・T字・扇など数種類のパーツを全て制作す車輪(円)に嵌め込みました。
今回の功労者のひとり弊社木地師N、Nさんとは早朝から夜中の3時までテストを連日連夜繰り返しました(汗)
接地面は特注のご存知「蹄鉄」にて占めました。
これがまた一苦労もふた苦労もございまして。
と言うのも、円周率の関係で1センのズレで全く嵌らないのです。(どうやっても)
そうなると、全てのパーツを手でミクロ単位にペーパーで削り合わせていきます。
そしてようやく完成
弊社石材部設備部部長のTさんと共にお引渡しに伺いました。
可動域いっぱいに油を注入し、屋台のテスト流しをしました。
これによって、ほぼ割る心配はありませんし、数十年後数百年後に修理をする時があれば、パーツ制作をするだけで完了でき、更に、パーツがお互いがっちり支えあっているのでお客様の以前からのお悩みであった外れる心配はございません。
私自身、今回の仕事を通して歴史的背景や屋台について勉強することが出来、非常に血肉となっております。今回のご依頼誠にありがとうございました。
尚、役員の皆様、お言葉に甘え例大祭にはお邪魔させて頂きます。
楽しみにしております。
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